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プレスリリース

※2015年以前に発表された、プレスリリースの内容を掲載しています。

2015.07.14
乳由来成分の”血管機能改善”研究

乳由来成分「年齢ペプチド」が更年期に起こる
血管機能障害を抑制する可能性を確認


~ 第46回日本動脈硬化学会(7月10~11日/東京)にて発表 ~

カルピス株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:山田藤男)発酵応用研究所は、カルピス社が発見した「年齢ペプチド」が、更年期に起こる血管内皮機能および血管柔軟性の低下を改善することを、国立循環器病センター心臓血管内科部長の北風政史先生の協力のもと、動物試験にて確認しました。
この研究成果を2014年7月10~11日に開催された第46回日本動脈硬化学会(東京)にて発表しました。 


【研究の背景・目的】
カルピス社では、人々の心とからだの健康に役立つ商品・技術を提供することを目指し、乳酸菌や微生物を活用した研究に取り組んでおります。1990年代に、「カルピス酸乳」*1)の発酵過程で生ずる乳由来の2種類のペプチド「VPP、IPP」*2)を発見しました。
「VPP、IPP」には、血管内皮機能*3)改善、動脈硬化抑制、血管年齢の若返りなどの可能性があることをこれまでに明らかにしており、これを「年齢ペプチド」*4)と名づけ、様々な角度から有用性を実証してきました。
血管機能は加齢に伴い低下しますが、特に女性は45歳頃を過ぎ更年期*5)に入ると血管内皮機能が低下し、その状態が続くことで血管が硬くなり(図1)、動脈硬化の発症が加速することが知られています。
そこで今回、「年齢ペプチド」が更年期に起こる血管機能障害に与える影響を評価することを目的に、研究を行いました。


図1.年齢と血管の硬さ(baPWV値)の変化

【試験内容】
更年期の症状を示す卵巣摘出ラット(以下、更年期障害モデルラット)を3群にわけ、それぞれに、水、水に「VPP」、「IPP」を溶解したものを、また対照群として更年期の症状を示していない健常なラットに水を24週間自由に飲水摂取させました。その後、血管内皮機能の指標である、血管拡張度と血中NO*6)濃度、また血管の硬さの指標である脈波伝播速度(PWV)*7)を測定しました。

【結果】
1. 「年齢ペプチド」は血管内皮機能を改善する
更年期障害モデルラット群では、更年期障害に伴い血管拡張度が有意に低下しました。一方、更年期障害モデルラットに「VPP」、「IPP」を摂取させた群では、血管拡張度の低下が有意に抑制されました(図2)。また、血中NO濃度も同様の結果を示しました。

図2.血管拡張度
2. 「年齢ペプチド」は血管柔軟性を改善する
更年期障害モデルラット群では、更年期障害に伴い脈波伝播速度(PWV)が有意に上昇し、血管が硬くなりました。一方、更年期障害モデルラットに「VPP」、「IPP」を摂取させた群では、脈波伝播速度の上昇が有意に抑制され対照群と同程度の柔軟性を示しました(図3)。

図3.血管柔軟性

【結論】
「年齢ペプチド」は、更年期に起こる血管機能障害を改善することが、更年期障害モデルラットを用いた試験で明らかとなりました。今回の結果はヒトにも応用が可能であり、更年期を迎えた女性の動脈硬化や循環器疾患の予防に役立つ可能性が考えられます。
当社では、今後も「年齢ペプチド」が循環器の健康に寄与する可能性について積極的に研究を進めていきます。

■国立循環器病センター・北風政史先生のコメント

北風政史先生
我が国は未曽有の高齢社会を迎えつつあり、特に女性の平均寿命は世界一である。しかしながら、閉経期を過ぎた女性の心血管発症率は高齢になればなるほど増加し、致死的にはならないまでも、そのquality of lifeを損なっているのも事実である。本研究は、更年期障害モデルラットにおいて、「年齢ペプチド」が血管内皮機能および血管柔軟性を改善することを明らかにした。これが、実際のヒトにおいても成り立つならば、我が国における高齢女性の心血管疾患発症予防につながる可能性もあることから、ぜひ、日常臨床・日常生活での応用が望まれるところである。


用語説明を含んだ「乳由来成分『年齢ペプチド』が更年期に起こる血管機能障害を抑制する可能性を確認」に関する詳細は、こちらをクリックするとPDF形式でダウンロードできます。


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